Content コンテンツ

#15.巧緻性(こうちせい)って何?・・・2022年7月16日配信から最新情報まとめ

#15.巧緻性(こうちせい)って何?
ご感想: 何事も体験させることが学習への第一歩だと思いました。

小学校受験のリアルをお届け!ポッドキャスト番組「お受験相談 咲良カフェ」

2022年よりお届けしているポッドキャスト番組「お受験相談 咲良カフェ」の内容をもとに、内容をアップデートしてこれからブログにまとめて掲載していきます。小学校受験を考えているご家庭の皆さまに、役立つ情報をお届けできればと思っています。

“巧緻性(こうちせい)”=「手先の器用さ」について

先日、道具箱=“知育箱”のお話をさせていただきましたが、今回はその延長線上にあるとても大切なテーマ――“巧緻性(こうちせい)”、つまり「手先の器用さ」についてお話ししたいと思います。

ちょっと難しそうな言葉ですが、要は「指先を上手に使う力」。
そしてこれは、脳の発達にとっても深く関係している力なんです。

「巧緻性」って何のために大切なの?

小学校お受験では、ペーパー試験だけでなく、手先を使った課題もよく出題されます。
たとえば、ボタンの開け閉め、ひも通し、折り紙、結び方など。

これらはただ“器用かどうか”を見ているのではなく、

落ち着いて取り組めるか

丁寧に取り組もうとする姿勢があるか

生活力があるか

といった“人となり”を見られている、と私は感じています。

だからこそ、小さいうちから自然な形で“巧緻性”を育てておくことがとても大切。
それが将来の学びや自立の土台になっていくのです。

手先を育てる「おうち遊び」のすすめ

では実際に、どんなふうに巧緻性を育てていけるのか?

私がおすすめしているのは、“おうちの中で、いつもの遊びにプラスする”という方法です。

たとえば…

☘️ 折り紙で季節のモチーフを作ってみる
→ アジサイ、アサガオ、トンボ、セミ…なんでもOK!

☘️ 廃材を工作に活用してみる
→ 牛乳パックで「木」を作って、そこに折り紙のセミをとまらせたり。
→ 小さな網を作って“セミ取りごっこ”もできます。

☘️ 結ぶ・貼る・ちぎる・巻くなどの動作を取り入れる
→ シール貼りやスタンプも立派な巧緻性トレーニングです。

☘️ 生活の中でもチャレンジを
→ 牛乳をコップに注ぐ
→ 卵を割る
→ 洗濯ばさみを使って干す

“どうやったらこぼれないかな?”という「加減」や「頃合い」を学ぶ経験にもなります。

「遊び=学び」になる瞬間を見逃さないで

例えば、夏のある日。
子どもと一緒にセミを捕まえに行って、帰ってきたらそのセミをテーマに工作する。

牛乳パックを木に見立て、枝や葉っぱをつけて、セミを折ってとまらせる。

そんな風に「体験」と「制作」がつながると、子どもはより深く物事を理解し、興味をもって取り組むようになります。

そのとき大切なのは、「何を作ったか」よりも「どう感じたか」「どう工夫したか」。

「なぜここにセミをとまらせたの?」
「木ってどんな形してるっけ?」
そんな風に会話を重ねることで、表現力や思考力も育っていきます。
言語化していくのも、自分の考えを表現する方法の一つ。
一生懸命取り組んだこと、心が動いていることは
言葉にしやすいかもしれませんし、分かってもらえる喜びにもなり得ます。

答え合わせではなく、思ったありのままを伝えられる関係が素敵です。

便利なものより、“自分で作る”ことの大切さ

最近は市販の知育グッズもたくさんあります。
でも、私は「おうちにあるもので、子どもと一緒に作る」ことが何よりの知育になると感じています。

・空のペットボトル
・使い終わったティッシュ箱
・お菓子の包装紙

一見「不要なもの」かもしれませんが、子どもの目には“宝の素材”に変わります。
一緒に考えて作って、飾って楽しむ。
それが家族の思い出にもなっていくんですよね。

最後に:「できた!」の積み重ねが、未来をつくる

巧緻性は、決して一朝一夕では身につきません。
でも、毎日の暮らしの中で「ちょっとやってみる」を重ねていくことで、確実に育っていきます。

本人が「できた!」と感じるその積み重ねが、お子さまの自己肯定感や挑戦する心を育てます。

お受験のためにではなく、
“お子さまの人生を豊かにするために”
手先の力を育てていきませんか?

ぜひ今日から、おうちの中で「指先の冒険」を始めてみてくださいね。

今週も皆さんの心のサクラが咲きますように。

参考:ポッドキャスト番組「小学校お受験相談咲良カフェ」015.巧緻性(こうちせい)って何? 2022年7月16日配信