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#14.お道具箱の秘密・・・2022年7月2日配信から最新情報まとめ

#14.お道具箱の秘密
ご感想: 知育箱というアイデアがとても画期的に感じました。

小学校受験のリアルをお届け!ポッドキャスト番組「お受験相談 咲良カフェ」

2022年よりお届けしているポッドキャスト番組「お受験相談 咲良カフェ」の内容をもとに、内容をアップデートしてこれからブログにまとめて掲載していきます。小学校受験を考えているご家庭の皆さまに、役立つ情報をお届けできればと思っています。

盲点になりそうな道具について

夏期講習や願書の準備、そして志望校選びが本格化してくるのが7月。
お受験前の夏は焦りや不安を感じる方も多いかと思います。が、だからこそ立ち止まって、ちょっと“見落としがちなこと”にも目を向けてみませんか?

今回は、学力やペーパーテストから少し離れて、「道具」という視点から子どもたちの発達をサポートするお話をしたいと思います。

おうちにも“お道具箱”ありますか?

幼稚園や保育園、小学校には必ずといっていいほど用意されている「お道具箱」。
でも、ご家庭で意識的に準備されている方は実は意外と少ないんです。

「家ではあまり必要ないかな」と思われるかもしれませんが、この“おうちのお道具箱”が、実は子どもの意欲や自立、そして学びの芽を育てる宝箱になるのです。

道具=知育の入り口
私がご家庭におすすめしているのが、いわゆる“知育箱”。

中に入れてほしいのは、こんなものたちです:

クレヨン・色鉛筆・三角鉛筆

折り紙・色画用紙・新聞紙

はさみ・のり(スティック、液体、壺型)

セロテープ・ホッチキス

輪ゴム・クリップ(カラフルで太めのものがおすすめ)

どれも特別なものではありません。ですが、これらをひとつの箱にまとめて、子どもが「やってみたい!」と思ったときにすぐ取り出せる環境をつくってあげること。
これがとても大切なのです。

「素材感」を体験することの大切さ

例えば、鉛筆ひとつでも、細くて硬い芯のものから、太くて柔らかい芯のものまで、種類がありますよね。

でも、握る力がまだ十分でないお子さまに細くて滑る鉛筆を与えてしまうと、「うまく書けない」「なんだかやりたくない」と苦手意識につながることも。

紙をちぎるときも同じです。
新聞紙、折り紙、色画用紙――どれも“紙”ではありますが、厚さや手触り、ちぎる感触は全く違います。
この「違い」を体験することが、実はとても良い刺激になるんです。

つまり、“子どもにとってちょうどよい素材”を選ぶこと、そしてその素材に触れる機会をつくってあげることが、自然な成長を引き出すカギなのです。

クリップで遊ぶ=思考力・集中力アップ

「クリップなんて文房具でしょ?」と思われるかもしれません。

でも、カラフルなクリップをつなげたり、どうやって紙をはさむのかを考えたりする遊びの中には、実は“構造を理解する力”や“集中力”が育つ要素がたっぷり詰まっています。

まるで知恵の輪のように、「これはどうなってるんだろう?」と不思議がりながら、手を動かして試す。
そんな“試行錯誤”こそ、思考力や手先の器用さを育む最高の時間なんです。

親子で“道具を選ぶ”時間も学びに

「お道具箱をつくる」と聞くと、つい大人が全部そろえたくなってしまいますよね。
でも、できればお子さまと一緒に、文房具屋さんに行って選んでみてください。

「どれがいいかな?」「これは何に使うんだろう?」
そんな会話の中にも、たくさんの学びが潜んでいます。

お子さま自身が「これはここにしまう!」と決めた“自分だけの箱”があるだけで、自発性やお片づけの習慣も自然に育っていきます。

最後に:道具箱は、小さな「学びの宝箱」

私は、この“おうちのお道具箱”を「知育箱」と呼んでいます。

ただの道具のセットではなく、
・自分の手で何かを作る喜び
・工夫する面白さ
・失敗しても挑戦し続ける心
そんな“生きる力”が育つ、小さな学びの宝箱です。

小学校受験というと、どうしても「お勉強」「ペーパー対策」に気を取られがちですが、こうした日常の体験が、実はとても大きな力になります。

この夏、おうちに一つ“知育箱”をつくってみませんか?
きっと、親子での新しい発見があるはずです。

今週も皆さんの心のサクラが咲きますように。

参考:ポッドキャスト番組「小学校お受験相談咲良カフェ」014.お道具箱の秘密 2022年7月2日配信